クルマやバイクの免許を取ろうと思う人の多くは自動車学校を選択しますが、自動車学校に通うには、ある程度のまとまった予算が必要ですね。
入校申込時に提示される料金は「最短時間」での料金です。追加・延長料金は含まれていません。携帯会社の「〇〇放題」とは違います。
「最短時間」で卒業出来なかった場合は追加料金が必要ですが、1回の追加教習につき5,000円以上(車種・自動車学校による)の延長料金を払うことになります。
出来れば余計な出費は避けたいものですね。
では、延長や補習教習がついてしまう人はどのような傾向があるのでしょうか。
この記事では「自動車学校で延長料金が発生しやすい人」の特徴をいくつか挙げていきます。
心当たりがある人は要注意です。
ひとつでも思い当たる項目を減らすように努力しましょう。
特に合宿免許の人は必須項目です。
必ず実践するようにしてください。


自動車学校で延長が付きやすい教習生の特徴
教習指導員として25年間勤務してきた私目線で、延長・補習教習が付く人の特徴は以下の通りです。
- 入校時の説明を適当に聞き流している
- ガイドブック、教習手帳、などに目を通していない
- 教習開始前に予習をしてこない
- 学科教習を取らないで技能教習ばかりが先行する
- たまにしか来ない
- 教習開始時間のギリギリに来校する
- 教習のキャンセルが多い
それでは、ひとつひとつ、項目に合わせて説明していきますね。
入校時の説明を適当に聞き流している

入校時の説明は初めの情報としてはとても大切です。
「どんな料金プランがあるのか」「どんな時に延長料金やキャンセル料金が発生するのか」などの説明は、ほとんど入校時に説明されています。
問題なのは、入校時の説明を適当に聞き流している入校生は、ほとんどが「自分に延長料金など必要ない」と思い込んでいる人が多いことです。
そして、後になって追加料金を請求されると「そんな話は聞いていない」とフロントでぐずります。
「キャンセル料金がかかるなんて聞いていない」「延長料金がかかるなんて聞いていない」
入校時は最短時間の料金を支払っただけです。
それ以上の教習時間を受けておいて、「追加料金なんて聞いていない」と言われても、フロント職員も困ってしまいます。
定食屋などでご飯のお代わりを注文しておいて「お代わりが有料だとは聞いていない」と言っているのとまったく変わりありません。
フロント職員も、トラブルは嫌いです。トラブルを避けたいために入校時に説明しています。
いや、分かります。私も携帯電話を他社に変更する時の説明は長くて嫌になります!
聞いていて疲れちゃいますよね。
しかし!
トラブルを避けるために事前に説明をしておきたいのは誰でも同じ。
説明する方も大変なのです。
入校時の説明はしっかりと聞いておきましょう。
あとで嫌な思いをするのはあなた自身です。

ガイドブック、教習手帳、などに目を通していない
上記と同じ内容です。
入校時の説明を聞いてなかった人に限って「ガイドブック」「教習手帳」も読んでいません。
「なんでかなぁ」と思ってしまいます。
「ガイドブック」、「教習手帳」など自動車学校で呼称は違うでしょうが、電気製品でいうところの「取扱説明書」と同じです。
入校時に説明したことや教習を進めるうえで理解しておかないといけないことが記載されています。
フロントに「そんな話は聞いていない」とクレームをつけてくる教習生のほとんどが、ガイドブック・教習手帳を読んでいません。
そして、その様な教習生のほとんどが「入校時説明の時も態度が悪かった」と主張します。
しかし「フロントの説明はマニュアル化」されています。
「フロント職員から嫌われないように」
事前にしっかりと目を通しておきましょう。

技能教習開始前に予習をしてこない
事前に予習をしてこない教習生は、延長教習になる確率が高いです。
予習をしていない場合、当然ですが指導員の説明時間は長くなる。
説明時間が長いということは、運転し始めるのが遅くなる。
運転する時間が短いと、上手くはならない。
当然ですよね。
教習時間は50分と限られているのです。
いかに自分の運転する時間を長く確保できるか。を考えて事前に予習しておきましょう。
学科教習を取らないで技能教習ばかりが先行する
これも3と同じ内容になります。
学科教習を取っていないと技能教習中の説明がやたらと長くなってしまいます。
そして、運転する時間が少なくなってしまうのです。
少なくとも、技能教習に必要な知識は得ておいてください。
学科教習が取れなかったとしても、学科教本を読んでおくことはできるはずです。
予習がいかに大切なのかは、わかっていると思います。

たまにしか来ない
技能教習は反復練習の積み重ねです。
筋トレと同じです。
部活と同じです。
毎日少しづつ筋トレするのと、月一で筋トレするのでは、効果に差が出ます。
自動車学校中心の生活ができる人は少ないので大変ですが。
可能な限り、マメに自動車学校に通うようにしましょう。
たまにきて一気に乗るよりは、ちょくちょく来て、少しづつ乗る方が成果につながりやすいですよ。
忙しい毎日の中で大変だとは思いますが、上手くスケジュールを調整することをお勧めします。

教習開始時間のギリギリに来校する
ここまで話が進んでくると「教習開始時間ギリで自動車学校に来るのがいかにヤバいのか」がわかってもらえると思います。
「予習する時間がない」「心の準備が出来ていないまま教習が始まる」「純粋に準備が間に合わない」ということにもなりかねません。
「技能教習にふさわしい靴に履き替えていない」「モコモコの上着を着たまま教習をすることになった」「汗だくのまま教習を開始した」など、良くある話です。
特にオートバイの教習は、ヘルメット・グローブ・ブーツ・プロテクターの装着に時間がかかります。
天気によってはレインウェアも着なくてはいけません。
時間に余裕をもって準備出来るようにしてください。

技能教習のキャンセルが多い
誤解しないでください。
技能教習をキャンセルすること自体が悪いわけではありません。
忙しい日々を送っていると思います。
予定が変わることは仕方がない事です。
ただ、予約した教習をキャンセルしたということは、次回の教習までに時間が空いてしまうということです。
不必要に間隔を空けると教習の進み具合に影響が出てきます。
スケジュール管理には注意しましょう。
※自転車に乗れない・乗ったことがない(バイクの教習に限る)
1年のうちに数名、自転車に乗れない(または乗ったことがない)人が、バイクの免許を取りに来ます。
私の指導員人生の中(大半は二輪指導員でした)で、自転車に乗れないのにバイクの免許が取れた人は皆無と言ってよいです。
ほとんどが教習途中で諦めて、退校処理をしてやめていきます。
- バイクに乗れなくて諦めてやめる人
- 転倒してケガをしてやめる人
少なくとも、私の記憶ではそのような人ばかりでした。
オートバイの免許が欲しい人で、「自転車に乗れない・乗ったことがない」という人がいれば、まずは自転車に乗れるようになってから、入校申込に来てください。
「ケガの防止」という観点からも、ご考慮いただきたいです。

まとめ
改めて以下のことに注意して教習を進めるようにしましょう。 それが「延長教習を少なくするコツ」なのですから。
ここまで自動車学校で延長が付きやすい人の特徴を説明しました。
自動車学校としても、延長・補習教習は歓迎できるものではありません。
出来れば、最短時間で卒業してもらいたいのです。
最短時間で卒業してもらえれば、他の教習生が教習を受けやすくなります。
自動車学校としても、最短時間で卒業してもらえるのが何よりもありがたいのです。
- 入校時の説明を適当に聞き流している
- 教習生用のガイドブック、教習手帳、などに目を通していない
- 教習開始前に予習をしていない
- 学科教習を取らないで技能教習ばかりが先行する
- たまにしか来ない
- 教習開始時間のぎりぎりに来校する
- 教習のキャンセルが多い
できるだけ、これらのことを避けてください。
明らかに上達の仕方に差が出ます。
指導員と共に、楽しく効率的に、技能教習を進めましょう!
もちろん、気分良く教習が進んだら自分へのご褒美も忘れずに!
ちょっと覗いてみてはいかがですか?




