安全運転を教える自動車学校でスピードを上げる練習をするのはなぜなのか。なぜゆっくりと走行してはいけないのでしょうか。
自動車学校で「指示速度の走行」に苦労した経験はありませんか?
怖くてなかなかスピードを上げられなかった記憶はありませんか?
「こんな狭いコースで40キロ出すの怖いじゃん」と思ったことはありませんでしたか?
自動車学校の場内コースには、かならず長い直線ストレートがあります。
そして走るスピードが指定されています。
慣れていない人にとっては、一定のスピードをキープして走るのは意外に難しく、カーブ手前の減速のタイミングもつかみづらいですよね。
ていうか、普通に怖いし。
この記事では「速度を出す練習の目的」と「速度を上げるのが怖くない練習の仕方」について説明します。
記事を読み終わった後は、次回の教習から直線とカーブの練習を積極的に楽しめるようになります。

指示された速度で走行する目的
直線コースを指示された速度で走行する目的とは以下の通りだと考えます。
- ねらった速度までしっかりと加速できること
- 一定の速度を維持すること
- 安全な速度でカーブに進入できるようになること
この3つのポイントは、実際の運転で様々な道路状況に対応するためには絶対に必要な基本スキルです。
自動車学校では、コースの中で最も長いストレートで指示速度が設定されています。
- 一般的には「40㎞毎時」
- たまに「50㎞毎時」
- ごくまれに「30㎞毎時」もあるようです。
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直線路における指示速度での走行手順
カーブ進入前の準備
直線路進入前のカーブでは、一定速度をキープして曲がれるように練習しましょう。
カーブ進入前には確実に減速を終わらせておきます。
「カーブ進入前にブレーキ操作を終了し、適切なギアに変速する」ここまでが減速操作です。
必ずカーブ進入手前で減速操作を完了してください。
選択するギアは、自動車学校のコースや使用している車種によって違います。
事前に指導員に確認してください。ちなみに私の経験では、大型二輪は2速(セカンドギア)、普通二輪は3速(サードギア)でした。
減速操作を終わらせたら、アクセルで速度を一定に保った状態でカーブに進入しましょう。

カーブ出口で、立ち上がりと同時に「じわっ」と、しかし「しっかり」加速
カーブを走行中は、アクセルを微妙に調整して一定の速度を保ったままカーブを走行します。
腕の力を抜かないと微妙なアクセル調整は出来ません。
やはりポイントはニーグリップ。
カーブを「加速しながら」や「まったくアクセルを操作しないまま」ましてや「ブレーキをかけながら」曲がらないように注意。
カーブ後半から出口に向けて加速を開始。
カーブ中に斜めに傾いた車体を起こしていくイメージで「じわっ」と、しかし「しっかり」加速を始めます。いっきに加速すると怖いです。
「じわっ」と「しっかり」加速です。
特に大型二輪の場合は、濡れた路面で急に加速すると後輪がスリップします。
くれぐれも急な加速にならないように。

目的の速度に達したら速度をキープ
しっかり加速したら、ギアをひとつあげて目的の速度で走行します。
速度は指示された速度を維持してください。
スピードメーターをじっと見ながらの走行は危ないです。
メーターはたまにちらっと見る程度。
エンジンの音程を一定にするイメージで走行します。
速度標識の速度を超えると、速度超過(スピード違反)となるので要注意。

カーブに合わせて減速。
直線路の終わりからカーブに向けて減速をします。
カーブに入ってからも減速するようではいけません。直線路のうちに、減速操作を完了してください。
減速操作には、ギアチェンジも含まれているので注意しましょう。
絶対の基本は「ポンピングブレーキ」です。2回から3回に分けて減速します。
ポンピングブレーキは「数回に分けて速度を落とす」という意味合いがありますが、ブレーキランプを数回に分けて点滅させ「後続車両に注意を促す」という意味合いもあります。
前半でブレーキランプを点滅させて後続車に注意を促した後、じわぁぁっと減速するイメージで減速しましょう。
減速操作にはギアチェンジも含まれています。カーブ手前で適切なギアにすることを忘れないでください。
オートバイは減速で3種類のブレーキを使う
オートバイでの減速操作は以下の3種類のブレーキを同時に使います。
- 前輪ブレーキ
- 後輪ブレーキ
- エンジンブレーキ
3つのうちのどれかひとつが欠けていたり、極端に強すぎたりしないように気を付けてください。
減速を終えて適切なギアに変速をしたら、アクセルで一定の速度を保ちながらカーブへ進入します。

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速度を上げるのが怖くない練習の仕方
いくら「練習すれば出来るようになる」と言われても、その練習が怖ければ練習したくなくなります。
ここでは「怖くない練習の仕方」について解説します。
直線手前のカーブでの加速
長い直線の手前のカーブのこなし方です。
次の直線で加速が控えているからと言って、はやい速度でカーブに進入するのは怖いです。
怖いままカーブに進入した時点で「そのカーブは失敗」です。
その逆にゆっくり過ぎる速度で進入すると、そのあとの直線が大変。
やはり「カーブに合った速度」で走行することが大切。次に直線が控えていることは忘れてください。
まずは「カーブに合った速度で走行する」
これが大切です。

カーブ出口からの加速
カーブにたいしてちょうど良い速度で走行していることが前提です。カーブの出口までは速度をキープしてください。一定の速度でカーブをクリアします。
そしてカーブの後半。出口に向かって「じわぁっ」と加速を始めます。
カーブの後半から加速するイメージでも良いでしょう。
そして直線になったら「しっかり加速している状態」になれるようにします。
「グンッ」と加速するイメージではありません。
カーブ後半から出口に向かって少しずつ加速するイメージです。
早目に目標速度にする
直線になったら「しっかり加速」状態にして早目に目標速度にしましょう。
怖いからとダラダラと加速していると、直線の後半にブレーキをかける場所がなくなってもっと怖いことに。
早目に加速を済ませて目を速度に慣らしましょう。

長い距離を使って減速をする
早目に加速を済ませられればブレーキに使う距離が長く出来ます。
ねらった速度になるのが奥になるほどブレーキの開始が遅れます。早目に加速を済ませればブレーキの開始が早く出来ます。
長い距離を使って落ち着いてブレーキを掛けられます。
もちろん急なブレーキにもなりません。
カーブ進入前に「まだちょっと速いかな」と思ったら、もう一度ブレーキをかけ直すくらいの余裕もあるはず。
早目に加速を済ませておいて良かったと思えるのです。

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まとめ
指示速度の走行は実は奥深い。。。
自動車学校のストレートの走行、実は奥が深いんです。
この記事でも「指示速度での走行」にフォーカスを当てているはずなのに、内容の大半は「手前のカーブでの速度コントロール」についてのアドバイスが多くなってしまいました。
いかにカーブの安全な通過が大切なのか、記事を作成している私でも再認識させられたところでした。
ただ「スピードを出す」だけでなく、その裏に隠された重要な目的と、安全にカーブを曲がるための基礎が詰まっていることを実感しました。
記事を読んだ方も、「ただの直線」と思っていた教習コースも「加速」「速度の維持」そして「カーブへのスムーズな進入」という、楽しく安全な走行に不可欠なコツを学ぶための大切な場所だと気づけたのではないでしょうか。

加速だけを見ているのではない。
「指示された速度で走行できるのか」を見た後は「その速度から、カーブに対して、安全に進入できるのか」を見ているのです。
安全運転上、どちらが大切かは分かりますよね。
指示速度の走行では、ブレーキ開始地点を指定されていません(教習中のアドバイス的にはあるかもしれませんが)。
速度に目を慣らすため
減速操作が遅れないため
早めに加速をすませ、一定の速度を維持して走行し、早めに減速操作がはじめられるように準備しましょう。
目線は、速度メーターをじっと見ない。
しっかりと前を見て。
ある程度の速度はエンジンの音で判断する。
目線は直線路の終わりを見ていると良いです。
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