スラロームで8秒を切る。自信をつけたい初心者の方へ! オートバイ教習攻略 スラローム

課題の走行

 バイクの教習で必ず登場するスラローム。パイロンをスムーズに駆け抜ける指導員の姿に憧れる方も多いのではないでしょうか?でも、いざやってみるとなかなか思うようにいかない…そんなあなたへ。この記事では、スラロームの上達のコツを分かりやすく解説します。

アクセルワークや体の使い方、目線のとり方など、指導員の経験を持つ私独特の目線からの解説です。、スラローム(連続進路転換コース)の走行について、基本から応用まで。初心者の方でも安心して読める内容です。

 スラローム走行は自動車学校で習う練習の中では、比較的楽しいメニューです。
 上手に通過できるようになると、正直、気持ちが良いです。
 目標タイムをクリアできると、なおのこと、気持ちが良いです。

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  目標通過タイムは普通二輪では8秒以内。大型二輪では7秒以内。 です。

 誤解してはいけないのは、スラロームの一番の目的は、規定時間をクリアすることではありません。

 スラロームは、「アクセルを使って、車体の動きをコントロール」ことを理解することが、一番の目的なのです。(※私個人の勝手な解釈です)

 スラロームはパイロン(ロードコーン)を左右に交互によけるように走行するコースとなっています。
 走行速度も、それなりにありますので、オートバイをバンク(傾ける)させながらの通過となります。
 使用するギアは、セカンドギア、またはサードギアが一般的です。それぞれの自動車学校が使用する車種や、取得する免許の種類によって、使用するギアは変わりますので、通っている自動車学校の指導員に聞くのが良いでしょう。クラッチは使いません。ブレーキも使いません。

 基本的にはアクセル操作のみで通過します。

 スラロームのコツは 走行位置 目線のとり方 アクセルのタイミング 速度調節 ニーグリップ の5つです。

 それでは、ひとつずつ、みていきましょう。

 走行位置

 オートバイをバンクさせながら通過するので、車体を傾けることを計算に入れた走行位置を選択しなければいけません。

 タイムを縮めようと頑張る人(指導員くらいですが)は傾けすぎて、パイロンにミラーを当ててしまいます。気合が入りすぎると、パイロンにブレーキレバーが当たってしまうこともあります。

 怖がって、タイトな走行位置を取る人は、教習車の後ろバンパーをパイロンにこすってしまいます。

 車体をバンクさせることを考えて、パイロンとの距離を保ちましょう。
 そして、手前パイロンと次パイロンの中間地点を、前輪タイヤが通過するようなイメージを持ちましょう。

目線のとり方

 オートバイはバランスで乗りますから、目線は大切です。
 見ているところに向かってしまいます。

 スラロームでパイロンを見ながら通過しようとすると、パイロンに近づいていきます。
 後半になればなるほど、近づいてしまいます。
 そうなるとパイロンをよけて通過するだけで精いっぱいになり、アクセルなんて使えません。
 もちろん、目標タイムを切ることは困難な状況になります。

 指導員の経験を持つ私のお勧めの目線のとり方は、「手前パイロンと、次パイロンのちょうど中間地点に目線を持っていく。ということです。

 ということは、前輪タイヤが通ってほしい場所に目線をもっていくということです。

 ひとつ先、ひとつ先。を意識して目線を移していくと良いでしょう。

アクセルのタイミング

 スラロームの通過基準タイムは、
 普通二輪では8秒以内
 大型二輪では7秒以内
 と決められています。

 しかし、スラローム走行でアクセルを使うのは、タイムをクリアするためではないと考えて下さい。

 では、何のためにアクセルを使うのか。

 バンクした(傾いた)車体を起こすキッカケのためにアクセルを使います。

 直立のままカーブを曲がろうとすると、「遠心力」で車体はカーブの外側に向けて倒れてしまします。
 オートバイがカーブで車体をバンクさせるのは、カーブの外側に車体を引っ張るように作用する「遠心力」に対抗するためです。

 スラローム走行は、パイロンをヒラヒラとかわしながら通過します。
 進路を変えるたびに、オートバイを持ち上げないといけなくなります。
 しかし、走行中です。
 地面に足をついてオートバイを持ち上げることはできません。

 そこで、ほんの少し、遠心力を利用して、オートバイを持ち上げる「きっかけ」を作るのです。

 どのタイミングでアクセルを使えばよいのか。

 A、「よいしょっ」とオートバイを持ち上げるタイミングをイメージする
 B、前輪タイヤの向きが斜めに、パイロンとパイロンの間に向いた時

 のどちらか、自分の分かりやすい方でアクセルを少しだけ使ってみましょう。

 「ドン!」とアクセルを開けてはいけません。急な速度変化は運転姿勢の乱れ、走行位置の乱れにつながります。大型二輪では濡れた路面でスリップすることもあります。

 「じわっ」とアクセルを使いましょう。じわっとです。

 アクセルを使うのは、タイムをクリアするためではありません。

 バンクした車体を起こす「キッカケ作り」のためなのを忘れないようにしましょう。

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速度調節

 スラロームの走行では、タイムをクリアしようとしすぎるあまり、「速度を上げすぎてパイロンに接触」や「曲がり切れずに前輪ブレーキを使ってしまい転倒」、「スラロームコース外への逸脱」などの失敗例が多々あります。

 いくら「アクセルを使うのはタイムをクリアするためではない」とか「車体を起こすキッカケ」などど言われても、やはりタイムをクリアしたいという心理が働きます。

 そのため、スラロームの進入時に、いつもより少しだけ進入速度を速めてしまうのです。

 微妙にオーバースピードで進入するので、後半になればなるほど、「キッツキツの走行ライン」になります。
 そもそも、オーバースピードなのでアクセルを使うことができません。

 スラロームの走行は、タイムをクリアすることが目的ではありません。
 オートバイを起こすキッカケづくりのためです。

 それを意識して練習すると、上手にクリアできた時は、本当に気持ちよく、楽しく通過できますよ。
 頑張ってください。

 ニーグリップ

 腕に力が入りすぎて、「アクセルを強く入れすぎた」、または「じわっ」アクセル操作が出来ず「ガツン」とやってしまったり、その逆にアクセル操作がまったく出来なくなってしまう人もいます。

 どちらの失敗もしないようなコツが一つ、あります。

 そうです。

 ニーグリップです!

 ニーグリップで、しっかり車体と身体を一体化させてください。

 スラロームは「アクセルを使って、車体の動きをコントロールできるようになる」ための練習です。

 タイムをクリアすることに、意識が行き過ぎないようにしましょう。

 また、スラローム練習は、単なるテクニックの習得だけでなく、バイクとの一体感を深めるための良い機会でもあります。

ぜひ、楽しんで練習してみてください!

上手く出来た時の気持ちよさは、格別です!

 

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