初心者の人にとっては、「どのオートバイに乗りたいのか」も悩みますが、それ以上に頭を悩ませるのは、「じゃあ、どこでオートバイを買えばよいのか」ではないでしょうか。
「あのバイク、カッコいいな!」と一目惚れしたバイク。でも、いざ購入となると、どこで買えばいいのか迷いますよね。この記事では、バイク購入の経験豊富な筆者が、お店選びの秘訣を伝授します。
私は、漫画の影響もあって、小学生のころから、オートバイ雑誌を買い始めました。
高校生の頃は、校則の縛りもあってオートバイの免許が取れませんでしたから、大学生になってからのオートバイデビューでした。
今では、指定自動車教習所の教習指導員になり、20年以上経ちました。
そんな私の経験から、自分に合ったバイク屋さん選び、自分に合ったバイクの選び方をお伝えします。
バイク屋さんはフィーリングの合うお店にしましょう。
バイク屋さんはフィーリングで決めましょう。
バイク屋さんにはいろいろなお店があります。
自分に合ったバイク屋さんを選ぶのが一番です。
綺麗なディーラータイプの店舗や、
大きな店舗でずらりとオートバイを並べるチェーン系のバイクショップ。
小さくて小汚い街のバイク屋もあります。
ここでは、私の超個人的なバイク屋遍歴をお伝えします。
バイクに乗り始めたころにお世話になったバイク屋さん
高校生から大学生になったころの私は、オートバイに乗りたいばっかりの良くわかっていないガキでした。
わりと地元の個人営業のバイク屋で、250のオートバイ(CBR250RR)を買いました。
レーサーレプリカというバイクでした。
初めてのオートバイで楽しくて満足していたのですが、次第にもっとパルス感のあるオートバイらしいバイクに乗りたくなり、単気筒エンジンのバイク(SRX400)に乗り換え、その後、大型二輪免許を取った私は750、いわゆるナナハン(CB750F)に乗りました。
ただ、その時に通っていたバイク屋には良いイメージはないのです。
3台も乗り換えたバイク屋なのに。
オートバイが好きなので、バイク屋にはよく通っていたのですが、今、思い返せば、バイク屋の店長(1人でやっていた)が忙しそうにしていたこともあるのでしょうが、私のことをガキ扱いして小ばかにしていたのか。
あまり、バイク屋にいても楽しかった記憶はないのです。
バイク生活に慣れてきたころにお世話になった都会のバイク屋さん
大学生生活も落ち着いてきた私は、名古屋で大手バイクメーカー直営のチェーン系店舗で、GSX-R400RR、BROSS PRODACT ONEと乗り換えたのですが、お店に対しての思い出はほとんどありません。
これも、今、思い返せば、かなりの商売スマイルの店舗だったなあと。
オートバイの品質は良かったことは覚えています。
でも、そのバイク屋に何度も通った覚えはありません。
バイクを購入する時しか行かなかったと思います。
オートバイに乗ることを仕事にするようになって、付き合うことになったバイク屋さん
事情があってバイクに乗る生活から少し離れ、就職し、結婚し、その後、自動車学校の教習指導員となりました。
二輪指導員として仕事をするようになると、自動車学校に出入りするバイク屋さんと仲良くなりました。
それが、個人営業のバイク屋さんでした。
そのお店でオートバイを2台、乗り継ぐことになりましたが、とても良いオートバイに乗らせてもらえました。
店長も、奥さんも、メカニックのお兄さんも、とても良くしてくださり、良いお付き合いが出来ました。
そのお店で購入した1代目のオートバイは、私にとって久しぶりのオートバイ、CB1000F(BIG ONE)というバイク。とても良いオートバイで、本当にあちこち走り回りました。
手放すときには7万キロ近く走行していました。
そのお店で購入したオートバイは、GB250(クラブマン)というバイクでした。
中古車であったにもかかわらず、走行距離は1,500キロという極上車です。
私がお店と取引のある自動車学校の職員だったということもあるのでしょうが、そのお店にはとても良くしてもらいました。
ただ、チェーン系など大手の店舗ではなく、個人経営の店舗だったからというもの大きいと思っています。
とても穏やかな店長(社長と呼んでいた)と、つっけんどんな態度のくせに、やたらと優しい奥さんでした。
すっかりベテランライダーになり、ふっと店内に入ったバイク屋さん
その後、その自動車学校を離れ、札幌近郊に移り住み、結果、そのバイク屋さんからも離れることになりました。
もちろん、当時は札幌近郊で懇意にしているバイク屋さんはありません。
そんな時、私のバイクのシリンダーヘッド辺りから、うっすらとオイルが滲んできているのが気になりました。
バイクのメンテナンスを頼もうかと、わりと大手のバイクチェーン店を2件まわったのですが、どちらのお店も、私の「ここが気になるから整備費用はどれくらいか」という問いに対して、オートバイを見ることもなく、「諸費用込みで4万円弱の見積もりです。」と言い渡され、見積書をもらっただけでした。
私のバイクを見ることもなく。です。
オイルが滲んでいるだけで、問題はなかったので、そのまま帰ってきました。
なんだか残念な気分で帰ってきた私は、自宅近くになって信号待ちをしていました。
すると私の目に、今まで気にも留めていなかった、小さな自転車屋さんが映りました。
小さな古びた自転車屋さんだったので、今まで気にもしていなかったのですが、信号待ちの間にぼーっと見ていたら、古びた店舗の奥の方に、レトロなオートバイが置いてあるのに気付きました。
信号が青に変わり、私はその自転車屋さんの前まで行き、お店前にバイクを停め、バイクを降りました。
良ーく店内を見ると、さらに古いオートバイが店内に何台かあるのが見えました。
私は本当に、何気なく店内に入りました。
すると痩せたお爺さんがお店の奥で、古いオートバイを修理していたので、私は声を掛けました。
「おじさん、俺のバイク、ちょっと見てくれない?」
おじさんは、「どれ」という感じで私のバイクを見てくれたのですが、そのあとに言われた言葉は。
「この程度のオイルのにじみは気にしなくても良いよ」ということでした。
「それよりも、ここと、ここの部品が緩んでいて気になるから、締め付け直しておいてあげる」と軽く整備をしてくれました。
整備が終わり、「ありがとうございます」とお礼を言って、整備費用はいくらになるかを尋ねたところ
「締め直しただけだからお金なんていらないよ。どうしてもオイルのにじみが気になるんだったら、また来なさい。」と、言われて終わりました。
もう、15年以上、そのお店のお世話になっています。
今では、おじさんの息子さんが、私のオートバイのメンテナンスをしてくれています。
小さいバイク屋(自転車屋)です。
現金しか使えません。
タイヤ交換もオイル交換も、たぶん量販店よりも割高(部品は定価)で、工賃込みの費用は結構な「どんぶり勘定」です。
「じゃ、今日は4,000円で良いです」みたいに言われます。
でも、頼んでもいないのに、他の部分も調整してくれます。
チェーンの張り、タイヤの空気圧、可動部分のオイルメンテ。クリーナーを吹き付けての清掃など。
整備をしてもらっている間は、整備してくれている息子さんを見ながら、たまーにひと言ふた、会話はしますが、基本は立って、ぼーっと整備状況を見ているだけです。
店内が狭いので。
でも。なんとも居心地が良いのと、妙な安心感(信頼?)があります。
かれこれ、15年以上、その自転車屋さんで、バイクのメンテをお願いしています。
思い返すと、その前にお世話になっていた社長の店も、個人営業のお店だったなあと、この前の記事を書きながら思い出したので、今回の記事のネタにさせてもらいました。
あなたが、バイク屋さんを選ぶ参考になれば良いなと思います。
どんなバイク屋でオートバイを買うかは、人それぞれの、「合う、合わない」もあります。 自分が気に入ったバイク屋で買うのが一番です。
ちなみに、私は今でも、GB250クラブマンに乗っています。
まったくの「ノントラブル」です。