オートバイの教習中、車線のどのあたりを走行すればよいのか困ったことがある人。この記事では、教習中の走行位置を正しく理解することで、よりスムーズで安全な運転につながる「走行位置のとり方」について解説します。
技能教習を受けているときコースのどのあたりを走行すれば良いのか分からなくなったことはありませんか?
指導員に「もう少し左によって走行してください」と言われたけど「いや、もうちょっと左。。。」「いや、そこはもう少し右によって。。。」
「もうちょっと」ってどれくらい?
「もう少し」ってどこのこと?
「こういう時は」ってどういう時なのさ!
もっとはっきり言ってくれ!
あいまいな言い方するから分からないんだよ!
心の中で叫んだことはないですか?
その通り!
具体的な走行位置を示さない教習指導員が悪いのです!
この点については普通車の教習も、オートバイの教習も同じです!
オートバイにとって走行位置はものすごく大切!
クルマでも勿論そうなんですが、二輪車にとって走行位置はとっても大切なんです。
オートバイの速度は普通車と同じ。速いのでなおさらです。
走行位置が微妙にズレただけでスリップしたり
変なものを踏んで気持ち悪かったり
着いた足が路面の砂ですべって転ぶこともあります。
オートバイにとっては、微妙な走行位置の違いが安全上の大きな差になるのです。
教習中に指導員から「あいまいな指導」をされた人、ごめんなさい。
指導員にかわって謝ります。。。
この記事で、自動車学校のコースを走行する際にどこを通れば良いのか
適切な走行位置についてお伝えします。

基本的には「キープレフト」
正直なところ、自動車学校のコースと一般公道とでは、多少条件が違います。
一般には開放されていない自動車学校のコースではありえないことが、一般道では十分にあり得ます。

- 街路樹
- 歩行者・自転車
- でこぼこの路面
- 砂の浮いた路面
- 水たまり
- 道路にはみ出した営業用のはた
- 路上駐車
- 交通ルールを守らない車両等。。
それ以外にもいろいろな場面が想像されますが、自動車学校のコースでそれらはあり得ません。
安全が確保されている自動車学校のコースで「狙った位置」を走行できるようになったからこそ、卒業してから安全に走れるのです。

実際にどこを走行すればよいのか
自動車学校のコースも一般道もキープレフトであることに変わりありません。
では、実際にはどれくらいの位置を走行すると良いのでしょうか。
目印は車線のペイント
自動車学校のコースには必ず車線を区別する「車線」が引いてあります。
その線を基準にしてください。
コースの中央にひいてある中央線が白。
コースの左側端にひいてある線(車道外側線等)が黄色またはオレンジ。
着いた足のすぐ左に線があるように意識する
コースの左寄りを走行する時
※「コースの走行に慣れてきたら」というのが前提です。
発進、または停止するのが精いっぱいという初期の段階であれば、コースの真ん中を走行して構いません。ふらつくこともありますから安全確保が第一です。
慣れてきたら走行位置はキープレフトを意識しましょう。それが基本です。
信号などで停止する時には左足を地面に着くのが基本です。
その時に左足のすぐ横に車道外側線があることが理想です。
車道外側線を、左足で踏まない程度にしましょう。

左足を着いた時に、車道外側線から「左足が離れているかな」と自分で感じるようであれば、もう少し左よりを走行出来るようにした方が良いです。
自然に足を出したときにちょうど線を踏まない位置が理想、基本的な走行位置です。
落ち着いて発進・走行・停止が出来るようになってきたら、左寄りの走行位置を意識しましょう。
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もう一つの基準が横断歩道のペイント
もう一つ基準にしてほしいのが「横断歩道のペイント」です。
横断歩道のペイントをタイヤで踏まない位置を走行してください。

オートバイは、4輪車に比べて走行位置にかなり神経を使います。
路面状態によってスリップ・転倒の危険性が大きく左右されるからです。
路面にペイントされている各種の線もスリップの原因。
特に路面が濡れているときは要注意!
一般道であった場合、歩行者が横断していても「スリップが怖くてブレーキがかけられない」ようでは困ります。
直進や左折時は次の2つが大きなポイントです。
- 左足をついて車道外側線を踏まない位置
- 横断歩道などのペイントをタイヤが踏まない位置

交差点を右折する時
交差点を右折する時はどうすればよいのでしょうか。
実は右折でも同じ考え方になります。
右折前は中央線に寄ります。
中央線に寄せすぎると、バランスを崩したときなどに中央線を右足で踏んでしまったり、反対車線に車体の一部が出てしまうこともあります。
対向車にとっては普通に迷惑だし。危険です!

自動車学校で練習中、中央線に寄ったときに余裕があったら「試しに」無造作に右足を地面に着いてみてください。
その時に足が中央線を踏まないようであれば大丈夫です。
「ちょっと離れているかな」と感じたらもっと中央線に寄せましょう。
右折時に中央線に寄せる理由は、後続の直進車に左から抜かしてもらうためです。
中央線に寄せすぎるのか危ないですが、離れていては邪魔者扱いされます。
ちょうど良い場所が選べるようになりましょう。
交差点の中心
交差点の中心位置に「交差点の中心を記したペイント」があります。
おおきな交差点ではひし形のペイントがされています。
その右側に「右矢印」がペイントされているところも多いです。
交差点を右折する時は「交差点の中心のすぐ内側」を走行しなければいけません。
交差点の中心では「ひし形」と「矢印」の間を通過できるようにがんばりましょう。
交差点右折時の走行位置
- うっかりバランスを崩して右足を地面に着いた時に、中央線をギリ踏まない位置
- 断歩道のペイントを踏まない位置
- 交差点の中心を表す小さなひし形マークとその右側にある矢印マークの間
- 右折後の横断歩道のペイントを踏まない(中央線に寄った時も、左側端に添う時も)位置
特に横断歩道直前では、車体をそして前輪タイヤを真直ぐに保ちやすく、いざという時にブレーキをかけやすいので横断歩道のペイントを意識するのがお勧めです。

急制動の課題では
急制動ではブレーキ開始地点に置いてあるパイロンの真ん中を走行したいです。
急制動に向かう前のカーブ走行中から立ち上がりまでの間に、車線の真ん中に走行位置をずらすイメージで走行しましょう。
そして、カーブ出口から急制動位置までずっと直線で走行します。
急制動では、車線の真ん中を走行しましょう。

まとめ
この記事の最初でも触れましたが、オートバイにとって走行位置はとても大切です。
走行位置が少しズレただけで「何でもなかった人」と「転倒してしまう人」との差が出ます。
ねらった走行位置でしっかり走れるように意識した練習を心がけてください。
その心がけが一本橋やクランクなどの走行に繋がり、さらに上達していくのです。
走行位置のポイントは以下の通りです。
- 停止時に着く足が、コース上にひかれた線を踏まない程度の位置
- 前後輪タイヤが、横断歩道等のペイントを踏まない位置
- 急制動に向かう時は、直線の初めから制動開始地点まで、直線で走行できる位置
狙った走行位置を外さないために
狙った走行位置を走るためのポイントは以下の3つです。
- 目線のとり方
- 運転姿勢
- メリハリのある運転
路上でフラフラした走行にならないように、自動車学校のコースでしっかりと走行位置を意識した練習しましょう。
走行位置を安定させるためには以下の記事も参考になると思います。
まだ見ていない人は参考に読んでみてくださいね。
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