自動車学校でコースを走っている最中に、いつウインカーを出せばいいのか分からなくて焦った経験はありませんか?自動車学校のコースは狭い中に交差点が点在。どこでウインカーをつければよいのか、どこで消せばよいのか分からなくなりますよね。
この記事では「自動車学校のコース走行でいつ、どこでウインカーを出せばいいのか」初心者の方にも分かりやすく解説します。
この記事を読めば、自信を持って場内コースを走行できるようになるはず!
ウインカーをつけるタイミングは「曲がろうとする交差点の30m前」と「進路を変更しようとする3秒前」

実は道路交通法でしっかりと決まっています。
- 右左折する時は、右左折しようとする交差点の30m手前
- 進路変更は、進路変更をしようとする3秒前
一般道を走行する時に、ただひたすら真直ぐに走っていくことはないです。自動車学校のコースを走行するのも同じです。どこかで必ず交差点等を右に曲がったり左に曲がったりする必要があります。
しかし、自動車学校のコースは狭いスペースの中にあちこちに交差点があります。
「どこでウインカーをつけるのか」
「いったん消しておくべきなのか」
訳が分からなくなります。

もちろん自動車学校のコースを何の合図もなく、突然右左折すると他車の迷惑となったり事故の原因になります。それを避けるためには、右左折する意思を事前に周りの交通(教習生・指導員)に知らせておく必要があります。
それを、自動車学校業界では「合図」と言います。「ウインカー」というのが一般的でしょう。
このブログでは、めっちゃ自動車学校目線なので、あえて「ウインカー」のことを「合図」と表記させてもらいます。その方が書きやすいので。ご了承ください。
合図の時期は道路交通法で定められています。
「法規に従った走行」の記事でも触れていますのでこの記事を読んで気になった方はご覧ください。
→ 法規に従った走行
道路交通法で決められている以上は、いい加減なタイミングで合図をつけるわけにはいきません。
そして、不適切なタイミングの合図は、周りの交通を危険な状態にしてしまいます。
もっと言えば「道路交通法違反」なのです。


ウインカーをつけるのは主に以下の4つ。
- 発進合図
- 右左折合図
- 進路変更合図
- 停止合図
ひとつずつ、確認していきましょう。
発進合図
路端に停止しているタクシーなどに、突然、発進の合図をされて戸惑ったことはありませんか?
周辺の交通の状況を確認しないまま発進の合図をするのは周囲の人にとって大迷惑。
発進しなかったとしても、合図をつけるだけで迷惑になることが多いです。
合図をしないで発進するのは論外ですね。
発進の合図をつけても良いか、周囲の交通に戸惑いを感じさせないか状況を確認する
卒業検定の時の発進合図については、困った人もいます。
後続の検定車両が先に発進しようとしているのに、かまわず発進合図をつけてしまう人。
そして、発進合図をつけた後で、後続の車両が発進しようとしていたことに気づきます。
後続の車両は、前方の(あなたの)車両が、発進合図を付けたことにより、戸惑い、発進をやめてしまいます。
あなたも、後続の車両が発進していたことに気が付くので、発進するのをやめます。
すると「お互いに発進しても良いのかが判断できなくなり誰も動けない状態」になってしまいます。
発進合図をつける前は、必ず周辺の状況を確認してからにしましょう。

発進の手順
- エンジンはかかっているか、適性なギアを選択しているか確認をする
- 発進合図をつけても大丈夫なのか、周辺の安全を確認する
- 発進合図をつける
- 発進しても大丈夫なのか、周囲の安全を確認する
- 発進する
- 発進合図を消す
乗車・発進の手順を確認したい方は別の記事に詳しくまとめてあります。こちらの記事をご覧ください。
↓
卒業検定開始にあたって②乗車手順
右左折合図
右左折合図のタイミングは「曲がろうとする交差点の30m手前」とされています。
右左折したい交差点の、30m手前に右左折合図をしましょう。

ただ、自動車学校のコースは、かならず「30m前」が保てるようなコースがあるわけではありません。
「30m前」を守ろうとすると、誤解を生むような場所もあります。
それは、一般道でも同じです。
右左折する場所から30m手前で合図をつけるのは基本ですが、周囲の交通の状況を鑑みて、誤解のないよう時期に合図をするのが、安全に運転する基本となります。
複数の曲がる場所が近くにあるようなコースや交通状況であれば、誤解される恐れのない地点で、出来るだけ早めに合図をつけるようにしましょう。
誤解を生むようなタイミングで合図をつけるのは、交通事故の元です。
自動車学校のコースでは、右左折の合図をつける場所はだいたい決まっていますので、分からない時は指導員に確認すると良いでしょう。

進路変更合図
進路変更の合図は、「進路を変更しようとする3秒前」です。
「進路を変更する3秒前」などと誤解されている人も多いのですが、そうではありません。
「進路を変更しようとする3秒前」です。

進路を変更しようとして、3秒後に必ず進路変更が出来るわけでもないですよね。
しかし、進路変更が出来る状況まで待っていたら、いつまでたっても進路変更が出来ないなんてことは普通にあります。
進路変更の合図は「進路を変更しようとする3秒前」なのです。
右左折が伴う進路変更の場合は、右左折したい場所から逆算して合図を出す必要があります。
逆算して説明するとこうなります。
こんな説明は分かりづらいでしょうが段取りを考えるうえでは大切なのであえて記載します。
- 右左折をしようとする交差点から30メートル前に合図をつける
- ↑
- 右左折のための進路変更を完了する
- ↑
- 進路変更を開始する
- ↑
- 進路を変更しようとする3秒前に合図をつける
- ↑
- 適切な速度にする
- ↑
- 進路変更を開始する地点を決める
走行位置、進路変更を開始する地点、終わらせる地点、それが出来る走行速度。
それらを事前にイメージしたうえで、実際に練習しましょう。
やはりイメージトレーニングは大切ですね。

停止合図
目の前のタクシーなどが突然停止してイラっとしたことは一度くらいはありますよね。
停止する時は、停止合図として左ウインカーをつけましょう。
基本的には、進路変更合図を同等に扱われます。停止するために路肩に寄せ始める地点の30m前にはつけてほしいです。
発着点は、発着点の手前30mに合図をするようにしてください。
検定の時は緊張していますので、発着点の停止合図を忘れてしまったり、合図はつけたけれど、降車前に合図を消し忘れたりする人が多いです。
次に検定を受ける人のことを考えると、最後に合図を消すことを忘れないようにしましょう。
降車手順を確認したい方は、こちらの記事
↓
卒業検定走行 降車手順をご覧ください。

合図の消し忘れ
合図については①~④です。と言いながら、あえての⑤番です。
なぜか
合図の消し忘れは交通事故に直結するからです。
クルマなどは、合図をつけた後にハンドルを逆方向に回すと、合図が切れるようになっています。
曲がり終わった後は、合図が自動的に切れるようになっているんですね。

しかし、オートバイは自動で合図が切れることはないです。
初めて取得する運転免許が、オートバイの免許だという人は問題ないでしょうが、クルマの免許を持っている人がオートバイの免許を取ると、「合図を自分で消す」ことに慣れていないので、消し忘れることが多いです。
これは本当に気を付けてください。
「合図をつけ忘れたまま右左折」をすると「ひんしゅくをかう」程度で済みますが、「合図を消し忘れて加速」をすると、事故ると思って間違いないでしょう。
自動車学校のコースでもヒヤリとさせられるくらいです。
一般公道で合図を消し忘れた状態でいると、その合図を見た一般ドライバーは、ほぼ間違いなく自分の前に出てくるでしょう。

しかし、こちらは合図は消えたものと思い込んで加速し始めれば、どうなるか。。。
オートバイのウインカースイッチは、左グリップ側にあるのですが、合図を出したい方向に倒すと合図が出ます。スイッチを真直ぐに押し込むと、合図が消えます。
旧式のオートバイのウインカースイッチは、合図を出したい方向にスイッチをスライドさせます。そのスイッチを、真ん中に戻すと、合図が消えます。
それを忘れたり、真ん中に戻したつもりが、スライドさせすぎて、反対側の合図がついてしまったりします。
私も、一般道を走行中に、合図を消し忘れたまま走行しているオートバイを見かけます。
私が、オートバイに乗っているときは「合図つけっぱなしですよ」と手でサインを送るのですが、それでも気づかないライダーがいます。
ましてや、クルマを運転中の場合は、手でサインを送ることもできません。
事故につながらなかったとしても「合図をつけたまま、ずっと走っていた」ことに気が付いた時は、それはそれは、恥ずかしい気持ちになります。。。。。
早く気が付いてくれることを祈るばかりです。
合図を消し忘れないように、自動車学校でしっかり習慣づけをしてください。「ウインカースイッチを押してから(合図を消してから)、加速をする」意識をしっかり持ちましょう。

合図をつけるタイミングは「曲がる30メートル前」や「進路変更をしようとする3秒前」などと、道路交通法で決まっています。
この記事では、自動車学校のコース走行におけるウインカーのタイミングについて、初心者の方にも分かりやすく解説しました。
- 周りから誤解されないように
- 手順を踏んだ操作が出来る速度にして
- 落ち着いた操作が出来るように
- 自動車学校のコース図をよく見て落ち着いた運転操作が出来るように
イメージトレーニングをしっかりしておきましょう。



