自動車学校で練習しているけど、免許を取って、いざ路上に出ることを考えると…
オートバイはずっと場内でしか練習しないけれど、このまま卒業しても大丈夫?
そんな不安はありませんか?
自動車学校の場内コースでの練習は、単にバイクをあやつるテクニックだけではありません。
一本橋を上手く通れても、スラロームをスムーズにこなせても、急制動で短く止まれたとしても、もっと大切なテクニックがあります。
安全運転でいちばん大切なテクニックとは「無事に帰ってくること」
安全運転で本当に大切なことは「無事に帰ってくること」です。
「えぇ、そんなことか!」と思われるでしょうけど、
たぶんそれほど的外れなことは言っていないと思います。
何はともあれ、無事に家に帰ってこられれば「楽しいツーリングだった」という事は出来ます。
無事に帰ってこれなかったときは「楽しかった」などとは言えません。
無事に帰ってくるいちばんの近道は「法規走行をマスターし実行する」ことです。
自動車学校の練習は、法規走行をマスターするための「基本中の基本」です。
法規走行をマスターする
「交通ルールをしっかり守る」ことが最も安全なスキル
交通ルールは知っていれば良いのではありません。
「交通ルールをしっかり守る」ことが大切なのです。
地味だけれど最も安全なスキル。
テクニックはその次の話だと思っています。
- えっ、あの人が事故に!
- テクニックは素晴らしかったのに!
- あんなに上手い人が事故に遭うなんて。。。
- ベテランだから大丈夫だと思っていた。。。
こんなことを感じたことはありませんでしたか?
スポーツと同じなんです。ルールを守らないとスポーツは成立しません。
「速いか遅いか」ではなく「上手いか下手か」でもありません!
路上では競技会も審査会もしていないのです!
卒業後も自信を持ってオートバイに乗るために、自動車学校で法規走行をしっかり練習しておきましょう。

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この記事では「自動車学校のコースで学ぶべきこと」「安全な運転をするためのヒント」を初心者の方にも分かりやすく解説します。
自動車学校のコースで学ぶべきこと
練習する時に忘れてはいけないこと。
それは「一般道路での運転を想定した練習」です。
自動車学校のコースで練習をするのは「公道に出た時」のため。
交通法規を守ったうえで、安全で円滑な走行が出来るように練習してください。
自動車学校では以下の課題があります。
- 一本橋
- スラローム
- S字・クランク
- 急制動
- 坂道発進
- 波状路(大型二輪のみ)
それぞれの課題をクリアするテクニックを攻略するのは大切で、安全に運転するためには必要な技術です。
ただ、課題だけが大切ではありません。
それ以外の普通のコース走行。一般コース(法規走行)の練習がとても大切です。
道路交通法というルールを守り、安全で円滑な走行が出来るかどうかは、とても重要なことです。
安全運転とは「気持ち」。テクニックではない
「親の立場」からすると各課題よりも「一般コースの走行のほうが大切」と言っても良いでしょう。
「オートバイのテクニックよりも安全運転に対する意識のほうが大切」と、表現したほうが分かりやすいかもしれません。
先にも述べましたが、テクニックは素晴らしいけれどルールが守れない選手は試合に出られません。
他の選手のケガの原因となるプレーをされては困ります。

「そうは言っても課題は気になる」
そんな人には、それぞれの項目について別の記事で細かく説明しています。こちらの記事で確認してください。
↓
一本橋
スラローム
S字・クランク
急制動
坂道発進
波状路
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自動車学校の一般コースで学ぶべきこと
法規を守った走行
スポーツでルールを守れない選手は試合に出られません。試合自体が成り立たなくなります。
他の選手に迷惑をかけたり、観客からあきれられたり。。。
最終的には「自分がケガをする」か「他の選手をケガさせる」ことになるでしょう。
事前にルールを学んできたとしても、ボールを受け取ったときに「えっと、どうするんだっけ」などと考えていたら。。。もう二度とあなたにパスはまわってこなくなります。
クルマやバイクを運転するのもそれと同じです。
決められた交通ルールに従ってテキパキと運転できる様に、場内コースで練習するのです。
これから新たに運転免許を取得する人は、間違いなく学科教習を先行させて下さい。
学科教習の内容が理解できていないと、指導員の説明の長さが変わります。
長く説明されるほど、自分の練習時間が無くなります。
正直な話、まったく予習(技能、学科に関係なく)をしないで技能教習に来る人に対しては、指導員もゲンナリです。
指導員の説明を最小限に抑えて、練習時間を確保したいのであれば、学科教習はしっかりと受けておいてください。
※お子さんが自動車学校に通うことになったら、事前に学科教習をしっかり受けさせてください。
私の経験上、学科教習を受けていない教習生はかなりの確率で延長料金を払うことになります。

メリハリのある運転
一般道に出た時に交通の流れに合わせて運転出来ないといけません。
信号が青に変わってもなかなか発進できないと周りからクラクションを鳴らされます。
周りの流れに合わせられずダラダラと加速して、周りからイライラされ無理な追い越しをされて怖い思いをすることも考えられます。
- 行けるのに行かない
- 行ってはいけないのに行ってしまった
事故の原因になったり周りをイライラさせて無用なトラブルを招くことも。。。
そうならないために狭い場内コースでも、しっかり加速、きっちり減速。
メリハリのある運転を練習する必要があります。
詳しくはこちらの記事をごらんください。
↓
メリハリのある運転
走行位置
道路交通法でも決められている
学科教本にも運転教本にも記載されています。
- 車道の左側を走行すること
- 右折時は道路の中央による
- 左折時は道路の左側端による
「走行位置は道路交通法で定められている」と言うことが出来ます。
右左折する時は徐行したり停止したり。
他のクルマからしたら道路の真ん中にいられてはジャマ。
というより「危なくて仕方がない」のです。
こちらはオートバイに乗っています。
何かあったら、真っ先に被害にあうのは私たちなのです。
自分の身を守るためにも、交通状況にあった走行位置が選択できるように練習しましょう。
路面状態

オートバイは路面状態によっても安全性が大きく変わります。
- 濡れたマンホール
- 雨の日の中央線や横断歩道のペイント
- 路面に浮いた砂
- クルマでは気にならない程度の小さな石
オートバイはタイヤで踏みたくないものがたくさんあります。
もちろん、転倒の可能性も出てきます。
路面の状況に応じて走行位置を変えることも必要になってきます。
広くて走行速度の低い「場内コース」で狙ったラインを通れないまま一般道で運転されては危なくて仕方がないのです!
「そんなところを通ったら転倒するのは当然だろう」にならないように!
「転倒」=「ケガ」です。
走行位置については以下の記事で詳しく説明しています。
↓
走行位置
安全確認の方法とタイミング
- 交差点
- 進路変更
- 発進
- 停止
- 乗車
- 降車
- Uターン
ざっと上げただけでも、これらのタイミングで安全確認が必要です。
安全確認をしないで行動に移すと事故の可能性が大いにありです。
先にも触れましたが、事故などに遭うと被害にあうのは私たち自身なのです。
どんなにこちらが悪くなくても どんなに相手が悪くても ケガをするのは私たちなのを忘れてはいけません!
- 「赤信号」なのに横断してくる歩行者がいます!
- 「止まれ」で止まらないクルマが多いです!

安全確認を習慣化させる
一般道では様々な状況が混ざり合って交通の流れが生まれています。
考えながら確認していたのでは間に合いません。
オートバイは急ブレーキをかけただけでも転倒します!
誰でもびっくりしたらとっさの行動をとります。
そうならないように、状況をみきわめた早目の安全確認が自分の身を守るのです。
「安全確認」というよりも「状況確認」と考えた方が良いです。
そのためには「安全な場内コース」で「安全確認の習慣」を身に着けておく必要があります。
まわりの交通の状況を素早く把握できるようになりましょう。
安全確認の詳しい記事はこちらから
↓
安全確認の方法とタイミング

合図のタイミング
ウインカーをつけるタイミングのことですね。
自動車学校の指導員は、ウインカーのことを「合図」と言うことが多いので、これから自動車学校に通うつもりの人は覚えておくと良いですよ。
合図をつけるタイミングは「安全確認が必要な場所」とかぶるころが多いですね。
- 交差点
- 進路変更
- 発進
- 停止
- Uターン
交差点を曲がりたい時は「30m手前」
進路変更や車線変更は「しようとする3秒前」
発進・停止・Uターンは「しようとするとき」


合図のつけ忘れ・消し忘れのリスク
ウインカー(合図)。
「つけ忘れる」のと「消し忘れる」
どちらが危ないのか考えたことがありますか?
合図をつけ忘れて曲がる・車線変更をする場合
合図をつけないで曲がった場合は「迷惑野郎」としてウザがられて嫌われます。
「なんだ、曲がるのかよ」と言われているでしょうね。
「まっすぐ来ると思ってたから待ってたのに」
「曲がるんだったらウインカーくらいつけろよ、まったく!」
と思われているでしょうね。
ただの迷惑野郎です。
合図をつけないで車線変更をしたら「自分勝手野郎」として嫌われます。
「わっ!急に車線変えるなよ!びっくりしたぁ」
「何だこいつ!ウインカーもつけずに急に割り込みやがって!」
と思われているはずです。
周りのドライバーから相当嫌われてしまうはずです。
場合によっては「無用なトラブル」を招く原因にもなりますよ。

合図を消し忘れて直進をすると
合図を消し忘れて直進すると事故に直結します!
交差道路からクルマが飛び出してくるのは当たり前です。
前のクルマが割り込んでくるのは当たり前です。
歩行者が、横断しようと目の前に出てくるのは当然です。
だって「曲がりますよ」と言いながら走っているのですから。
しかも!
クルマと違ってバイクは自分で合図を消さないと消えません!
クルマの免許を持っている人は特に気をつけて。
無意識に「曲がったら消える」と身体が誤解したまま運転しています。
実際、ウインカーをつけたまま走っているバイクをよく見かけます!
合図の消し忘れは本当に危ない!
気をつけましょう!

合図についての詳しい記事はこちらです。あわせて読んでみてください。
↓
合図(ウインカー)のタイミング
標識・標示に従った運転
標識とは道路上に接地してある看板状の表示板のことです。
標示とは道路の路面に直接ペイントされています。
どちらも信号機と同じく、安全運転上とても大切なものです。
意味をしっかりと理解しておくことはもちろんですが、見逃さないように運転しないと事故のもとです。
- 自動車学校でもらう学科教本
- 免許更新時にもらうミニ冊子
必ず確認しておきましょう。
これから免許を取るという人は、標識をおぼえてから練習しないと、教習になりません!
すでにクルマの免許を持っている人。
意外に忘れてる標識が多いことに気が付くはずです。
- 場内教習で見ていられない
- 教習中に見逃してしまう
- 標識の意味が分からない
こんな状態のまま一般道に出てしまうと事故をするのは当然!
場内教習でも、しっかり標識・標示を見ながら運転するように意識しましょう。

まとめ
以上で述べてきたことは安全運転の基本。場内教習でしっかりと身に着けて欲しいスキルです。
もちろん、正しい知識を身に着けているのが大前提です。
しかし、正しい知識を身につけていれば事故に遭わないのでしょうか。。。
安全運転をするためには周りの交通に対する配慮が必要です。
堅苦しいタイトルになりましたが、自分がルールを守っているだけでは安全な運転は出来ません。
本来であれば、運転する全員が交通ルールを守ってくれれば交通事故はもっと減るでしょう。
しかし、現実はそうではありません。
ましてや、私たちはオートバイに乗っています。
何かあったときに真っ先にケガをするのは私たち自身です。
私たちに大切なスキル。
それは「周りの運転者たちの気持ちをくみ取る」ことです。
- 「あのクルマは進路変更したそうだな」
- 「あのドライバー、イライラしてるな」
- 「この人、このあたりの道路事情に不慣れだな」
- 「あ、いかにも初心い運転者だ」
- 「高齢者のマークがついているぞ」
- 「聴覚障碍者の方のクルマなんだな」
こういうことに気付くようになれば、周りのドライバーが考えていることが分かるようになります。
周りのドライバーをイラつかせることもなく、自分の意思を分かりやすく伝え、スムーズに安全にオートバイを楽しむことができると考えます。
法規に従った運転のための意識付け
オートバイの教習には「路上教習」はありません。
教習中の場内コースの練習は、路上に出て市街地を運転することに直結します。
運転免許証を取得した直後、絶対に必要とされるスキルです。
交通法規に従った運転も必要ですし、何より、まわりの迷惑にならない運転・交通事故を起こさない運転の基本です。
教習時間を有効に活かすために、それぞれの課題に向かう途中の一般コースの運転もしっかり練習しましょう。
- すぐ目の前の短い直線が
- 課題に向かうためのひとつの左折が
- ほんのちょっと走行ラインを変えるだけの場所が
すべての場所がスキルアップのための練習になるのです。
教習生の中には「学科教習を受講していない」まま技能教習を進めてしまい、延長教習が付いてしまう人もいます。
交通法規を理解できていないまま技能だけ進めてしまうと、結果的に延長が付いてしまうことが多いのが現状です。
事前の予習は、大切ですよ。

既に、普通車などの運転免許を持っている人も、改めて勉強しておく
交差点を右左折する時のウインカーは何メートル前か。
進路を変更する時のウインカーは、いつ、つけるのか。
「止まれ」の標識のある場所で、しっかりと止まっているのか。
「法規走行が出来るか」は「道路交通法に従った運転が出来るか」です。
2段階になって延長教習にならないように、コース図をよく見てしっかり予習しておきましょう。
「学科教本はもうない」という人も、運転免許の更新時にもらえる小冊子に軽く目を通すだけでも、だいぶ意識が変わります。

