オートバイの卒業検定は、運転免許取得への最大・最後の関門。緊張やプレッシャーで実力を発揮できない人も少なくありません。この記事では、卒業検定前に知っておきたい準備運動や自己申告の方法、そして合格するためのメンタル面の対策まで詳しく解説します。緊張を克服し、自信を持って検定に臨みたい方は必見です。
卒業検定が近づいてくると何だか気持ちが落ち着かないですよね。
技能教習を終わらせて家に帰っても
「あそこの走り方はあれで良かったのか」
「もう一度だけ苦手なところを練習しておけばよかった」
などあれこれと考えてしまいます。
ご心配の通り、卒業検定はめっちゃ緊張します。
※その緊張の瞬間は免許の種類に関係なくやってきます。
大型免許、中型免許、準中型免許、普通車免許。さらには二種免許まで。
卒業検定は、皆さんが思っている以上に緊張します。
そこでこの記事では
- 準備運動
- 自己申告の方法
- メンタル対策
について解説します。
記事を読み終わった後、検定に向けて多少は気持ちが前向きになっていることを願います。

準備運動
自動車学校に通い始めたころは、教習が始まる前から、緊張してドキドキしていた人も、教習が進むにつれて、少しずつ緊張も和らいできたことかと思います。
しかし、技能検定は教習と違いますからね。
他の車種と比べても、オートバイの卒業検定は特に緊張します。
だって一発勝負ですから。
卒業検定のあの独特の雰囲気。
刻々と、自分の順番が迫ってくる緊迫感。
検定員からじっと見られている圧迫感。
「落ち着いて」とか「いつも通りでだいじょうぶだよ」とか言われても、落ち着いていられるはずがありません。

とにかく、めっちゃ緊張します。
教習指導員歴が間もなく25年を迎える私でも、今、受検するとなると緊張すると思います。
そんな状態なので、準備運動はめっちゃ大切です。
技能検定では、その緊張感の中で試走もなく、いきなりの本番走行となります。
身体は緊張でコッチコチのはずです。
そのまま技能検定を受検しても、まともに走れるはずがありません。
自分の走行順番が近くなってきたら、念入りに準備運動を始めましょう。
自分の順番が来るまで落ち着かないでしょうが、あまり早くに準備運動をしすぎると、準備運動で疲れてしまいます。
自分の前に走行する人が、準備運動を始めたら、一緒に始めるくらい。または前の人が自己申告を始めたら。でも良いでしょう。
準備運動を始めるのには、プロテクター類は装着した状態で行うのが良いでしょう。
自分の順番が近づいても慌てないようにしたいからです。
私の「お勧めストレッチ部位」は
- 股関節
- 手首足首
- 首回り
です。
合格のための第一歩として緊張した身体をほぐすため、受験前には入念にストレッチをしておきましょう。
ヘルメットの装着は準備運動が終わってからにしましょう。
首を傷めないためです。
緊張した状態でヘルメットをかぶったままで、首を「ぐきっ」とやってしまうこともあり得ます。
準備運動を終えて、自分の順番が近づいてきたときに、さっとヘルメットをかぶるのが良いでしょう。
ヘルメットに関しての注意点は、卒業検定を受検する時に限って、あごひもがユルユルの人がいます。
あごひもはしっかり締めておいてください。
検定開始時に、検定員に指摘されると、めっちゃ焦りますよ。
「あわててグローブを外して、あごひもを締め直す」
しかも検定員の見ている目の前で。
想像しただけで、緊張感マックスですよね。
時間に余裕をもって
落ち着いて
準備運動をしながら順番を待ちましょう。


自己申告
技能検定開始前に自己申告が必要です。
自己申告の内容は次の通りです。
- 受験番号(教習生番号ではない)
- 氏名
- 年齢
- ※運転条件の確認
受験番号は検定当日の受験番号です。
教習生番号と間違える人が多いので気を付けてください。
名前の申告は、フルネームで申告してください。
年齢は、受検当日の満年齢で。
※運転免許証の「運転の条件」が「眼鏡等」となっていて、コンタクトレンズを使用しているときは、コンタクトレンズを使用していることを申告してください。
他車種の運転免許証を所持している場合は、自己申告と同時に、運転免許証を提示します。
いつでも提示できるように準備しておきましょう。
自己申告の時に、緊張して「口が回らない」。「かんでしまう」。「自分の年齢が飛んでしまう」。など、普通にあります。
中には自分の名前が言えなくなる人もいました。
しかし、緊張しているのはあなただけではありません。
もちろん、検定員もそれを承知です。
自分を信じてください。
大丈夫。合格します。
自己申告が終わったら、準備出来次第テキパキと発進しましょう。



メンタル的な備え
繰り返しちゃいますが、オートバイの検定はめっちゃ緊張します。
私も教習指導員・技能検定員として様々な資格審査を受審してきましたが、なかでもバイクの審査が半端なく緊張しました。
「ものすごく練習して自分の運転に自信があったにもかかわらず」
自分の受審番号を申告する時に、口が回らなくて3度も言い直した経験があります。

何人もの教習生を卒業まで指導した経験から、卒業検定などに対する緊張感を上手く乗り越えるためには、人によって大きく分けて3通りの考え方があることに気づいた。
- 乗り越える
- 自覚して楽しむ
- あきらめる
乗り越える
「今の緊張感に負けない。緊張感を乗り越えろ」
自分が今、卒業検定によってめっちゃ緊張していることを自覚するのです。
そして、その緊張感に負けてたまるか!と自分を奮い立たすのです。
「あんなに練習してきたのだから大丈夫」
「この緊張感に負けてたまるか」
今まで練習してきた時間を思い出し
教えてくれた先輩や指導員が大丈夫と言ってくれたことを思いだし
「緊張感に負けない強い自分」を心の中に作り上げるのです。
「よっしゃぁー、やったるでぇー」です。
自覚して楽しむ
「乗り越える」にスタンスは似ているのですが、ここでは「緊張している自分」を客観的に見て楽しんじゃいます。
「めっちゃ緊張してきた。深呼吸も出来ないや」
「思ってたよりも緊張してきたぞ。この緊張感は予想以上だ」
「うわー、すごい手汗だ。緊張しているな。大丈夫か?おれ」
などと、緊張している自分を受け入れて、あえてその緊張感を楽しむのです。
「うひょぉーー」って。
あきらめる
ここでいう「あきらめる」とは、自暴自棄になるというような意味合いではありません。
今回の卒業検定で合格したい気持ちは捨ててはいけません。
しかし、緊張していることは素直に受け入れたうえで、一歩引いて力を抜いてみるとどうでしょうか。という意味合いです。
私も緊張している担当教習生にたいして声かけをしていました。
そんなに緊張しているのですか。
まあ、緊張するのは仕方がないですよね。
いっそのこと
「私のことだから1回で合格できるはずはない。今日は次回に合格するための下見だと思ってやってみよう」
という気持ちで臨んではどうですか。
ちなみに
私は「自覚して楽しむ」をやってみたら、さらに緊張してきたので自分には合っていないことが分かりました。
私は「乗り越える」で乗り越えました。
「今のおれの運転で、減点できるところがあれば減点してみやがれ!絶対に減点できない運転をしてやる!」



まとめ
どうやったって卒業検定は緊張するものです。
事前の準備運動で体の緊張をほぐし
落ち着いて正確に自己申告を行い
自分に合ったメンタル対策を実践することで、自信を持って検定に臨むことができます。
緊張感の乗り越え方は、まさに人それぞれです。
自分に合った気持ちの持ち方で「卒業検定の緊張感」を楽しみましょう!
この記事を参考に、万全の準備を整えて晴れて合格を勝ち取ってください。
別の記事では検定の進み方について詳しく説明しています。
気持ちに余裕のある人は、こちらの記事も参考にしてください。
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