卒業検定って、どうやっても緊張しますよね。 ただでさえ試験ということで緊張しているのに、練習走行なしの一発勝負です。 そんな中での急制動をこなさなくてはいけません。心臓バクバクです。 心構えとしては、教習攻略に書いた急制動の記事を参考にしてください。 ここでは、課題履行条件として急制動について冷静に、シンプルに解説します。。
大切なのは、「安全にしっかりと停止すること」です。誰が、短い距離で止まれるかコンテストではありません。「じわぁっと、しっかり止まりましょう」
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急制動に関しての課題履行条件は、普通二輪、大型二輪とも同じになります。
①40㎞毎時で、制動開始地点のパイロンを通過。
ブレーキ開始地点に設置してあるパイロンを、前輪が通過する時に、時速40キロ出ていないといけません。
速度が足りなかった場合は、やり直しとなります。
速度が出すぎていた場合は、条件はクリアしていることになります。
速度を上げすぎないように注意しましょう。
②パイロンを前輪が通過したら、ブレーキ開始。
ブレーキ開始地点に設置してあるパイロンを、前輪が通過したら、ブレーキを開始します。
パイロンよりも手前で、ブレーキ操作をしてしまうと、やり直しとなります。
③停止の範囲
・乾燥(ドライ)路面では、 2本目の停止線
・湿潤(ウェット)路面では、3本目の停止線
④条件が満たせなかった場合
パイロン通過時に、速度が40㎞毎時以下だった場合。
パイロン通過前に、ブレーキ操作を行った場合。
どちらの場合も、「減点」となります。
そして、「一度だけ」、やり直しが出来ます。
ただし、やり直しができるのは、理由にかかわらず、「一度だけ」です。
やり直しとなった場合、ほとんどの自動車学校が外周周回路を回って、再度、急制動に向かうことが多いと思いますが(検定員の指示に従ってください)、その間も採点の範囲となりますので、加速、減速、走行位置など、手を抜かないように走行する必要があります。
やり直しをしたが、やはり「速度が足りなかった」。または、「ブレーキ操作が早すぎた」ときは、そこで検定が中止され、不合格となります。
やり直しになるのを恐れて、速度を出しすぎてしまうこともありますので注意してください。
速度が足りなかった場合は「課題履行条件がクリアできていない」のでやり直しになりますが、速度が出すぎている場合は、時速40㎞毎時の条件はクリアできてしまっていますので、自分が不利になるばかりです。
くれぐれも、速度を出しすぎることのないように気を付けてください。
⑤停止線を越えて停止してしまった場合は、その場で検定が中止。
乾燥路面では2本目。湿潤路面では3本目の線を越えてしまうと、その場で検定中止となります。
停止線を越えないようにしたいものですが、だからと言って短く止まってしまうのも、安定感がなくて考え物です。
決められた範囲の中で、いかに安定して停止できるかを見ているので、無理して短く止まる必要はありません。
手前で停止できたからと言って、加点されるわけでもありません。
むしろ、不安定な停止をしてしまって、減点されかねません。
基準線の中で、いかに安定して停止できるか。ということを考えてください。
⑥転倒も、検定中止。
転倒してしまった場合、検定が中止になることは分かりやすいですね。
「停止基準線を越えたくない」という気持ちと、緊張している相乗効果?によって、必要以上にガツンとブレーキレバーを握ってしまうことも良くあることです。
また「条件をクリアしなくては」という気持ちが強すぎで、速度を出しすぎてしまうこともあります。
さらには、いつもの教習では晴れていたので、2本目の線で止まる練習ばかりをしていて、卒業検定の日に限って雨が降ってしまった。
湿潤路面では3本目の線で止まれば良いのに、ちから加減がわからなくて、転倒してしまう。という例も見られます。
卒業検定の日が、どの様な天候になっても大丈夫なように、普段の教習から、検定を想定した練習をしておきましょう。
⑦停止時に右足を路面に着いてしまうと減点です。
繰り返しますが、急制動は「短く止まれるかコンテスト」をしているわけではありません。
短い距離で止まれたら、加点されるわけではありません。
むしろ、不安定な停止をしてしまい、技能検定員・指導員に「危ない不安定な止まり方をした」と悪い印相を与えかねません。
決められた範囲の中で、いかに「長い距離を使って」、いかに「弱いブレーキ力」で、「安定して止まれるか」を練習しましょう。
ここで、ひとつ、疑問です。
急制動に関しては、大型二輪も、普通二輪と同じ条件です。
スラロームのタイムも、
一本橋のタイムも、
大型二輪は、普通二輪よりも高い基準の技術を要求されています。
しかし、急制動だけは、大型二輪も、普通二輪も、まったく同じ条件で行われます。
それは、なぜでしょうか。
その答えとしては。
大型二輪車は、車両重量が重いので、短い距離で停止するのはむつかしいのです。
そのため、急制動に関しては、普通二輪と同じ条件での停止が求められていると考えてください。
やはり、大型二輪は運転操作が難しく、一歩間違えると、命にかかわる事故につながる可能性が高いからです。
まとめ
急制動は、時速40㎞/hで走行し、制動開始点を通過したら制動を開始し、決められた停止位置を越えないように停止しなければいけません。
停止位置を越えての停止、転倒は検定中止となります。
急制動の条件を満たしていなかった場合(速度が足りなかった。もしくは制動開始が早すぎた)は、減点が発生した上で、やり直しが可能ですが、いずれの理由にしても、2度目の走行で条件を満たせていなかった場合は、検定中止になります。
忘れていけないのは、「安全にしっかりと停止すること」です。短く止まればと良いというわけではないのです。「じわぁっと、しっかり止まりましょう」
急制動は、出来れば「一回でクリア」したいものです。
普段の教習で、いろいろと試しておきましょう。
必ず、卒業した後で、役に立ちます。