卒業検定って、どうやっても緊張します。
ただでさえ試験ということで緊張しているのに練習走行なしの一発勝負。
試験管または技能検定員には「じ――」っとみられて。
いっしょに検定を受けている他の受検者にも「じーーー」っと見守られて。
そんな中、自分の順番になり
このカーブを曲がると次はいよいよ急制動。。。
心臓バクバクです。うまく出来るはずがありません。。。
そんな不安を抱えているあなたへのアドバイスです。

急制動はコンテストではない!
忘れないでください。
急制動は「誰がいちばん短く止まれるか」コンテストでありません。
誰がいちばん短い距離で止まるかという競技会ではありません。
停止距離を競っているわけではないのです。
大切なのは「安全に停止」すること。
決められたスピードと距離の中でいかに「安全に停止できるようになった」かです。
とにかく「じわぁっと、しっかり止まりましょう」
ここではシンプルに「卒業検定の課題履行条件として」急制動について冷静に解説しますね。。
この記事を読んだら「急制動については卒業検定合格」間違いなしです。
今のうちから、バイクの購入を検討し始めて大丈夫です。
むしろ、免許を取ってから探し始めていたら遅いですよ!


卒業検定での急制動の課題履行条件とは
急制動に関しての課題履行条件は、普通二輪、大型二輪とも同じになります。
- 時速40㎞毎時からの急制動※徐小型限定二輪
- 決められた場所からブレーキ操作
- 決められた場所までに停止すること
条件はシンプルに以上の3つだけです。

40㎞毎時で制動開始地点のパイロンを通過
ブレーキ開始地点に設置してあるパイロンをフロントタイヤが通過する時に、時速40㎞/毎時出ていることが条件です。※小型限定二輪は30㎞毎時。
速度が足りなかった場合は、課題履行条件がクリアできていないので「やり直し」。
速度が出すぎていた場合は、時速40㎞毎時の条件はクリアしていますので、急制動は成立します。
しかし、それでは自分が不利になるばかり。
速度を出しすぎることのないように気を付けてください。
フロントタイヤがパイロンを通過したらブレーキ開始
ブレーキ開始地点に設置してあるパイロンをフロントタイヤが通過したらブレーキ操作を開始してよいことになっています。
パイロンよりも手前でブレーキ操作をしてしまうと、やり直しです。
決められた場所までに停止する
停止の範囲の範囲は以下の通りです。
- 乾燥(ドライ)路面では、2本目の停止線まで
- 湿潤(ウェット)路面では3本目の停止線まで
- ※小型限定二輪は、乾燥路面は1本目、湿潤路面は2本目まで
卒業検定当日に、乾燥路面とみなすのか、湿潤路面とみなすのかは卒業検定開始直前に管理者が判断し、検定員から皆さんに告げられるのが一般的です。

条件が満たせなかった場合
条件が満たされなかったとき
- パイロン通過時に、速度が40㎞毎時以下だった場合。
- パイロン通過前に、ブレーキ操作を行った場合。
どちらの場合も「減点」となります。
条件が満たされなかったので「やり直し」になります。
やり直しは「一度だけ」
ただし、やり直しができるのは理由にかかわらず「一度だけ」です。
やり直しとなった場合、ほとんどの自動車学校が外周周回路を回って、再度、急制動に向かうことが多いと思いますが(検定員の指示に従ってください)、その間も「採点の範囲」となりますので、加速、減速、走行位置など、手を抜かないように走行する必要があります。
採点の範囲につては詳しく別の記事にしていますので、こちらをご覧ください
↓
採点の範囲
やり直しをしたが「速度が足りなかった」「ブレーキ操作が早すぎた」と判断されたときは、そこで検定が中止され不合格となります。
やり直しになるのを恐れて、速度を出しすぎてしまうこともありますので注意してください。

検定が中止となる場合
停止線を越えて停止してしまった場合
乾燥路面では2本目の線。湿潤路面では3本目の線を越えてしまうと、その場で検定中止です。
速度を出しすぎないように、ブレーキ操作を遅らせすぎないように注意しましょう。
停止線を越えないようにしたいのはホンネですが、だからと言ってあまり短く止まってしまうのも、安定感に欠けていて印象は良くないです。
決められた範囲の中でいかに安定して停止できるかを見ているので、無理して短く止まる必要はありません。
短い距離で停止できたからと言って、加点されるわけでもありません。
むしろ「不安定な停止をした」という印象を与えてしまって減点されかねません。
基準線の中で、いかに安定して停止できるか。ということを考えてください。

転倒
転倒してしまった場合は検定が中止になるということは分かりやすいですね。
「停止基準線を越えたくない」という気持ちと、緊張している相乗効果?によって、必要以上にガツンとブレーキレバーを握ってしまうことも良くあることです。
また「条件をクリアしなくては」という気持ちが強すぎで、速度を出しすぎてしまうこともあります。
さらには、いつもの教習では晴れていたので、2本目の線で止まる練習ばかりをしていて、卒業検定の日に限って雨が降ってしまった。
湿潤路面では3本目の線で止まれば良いのに、ちから加減がわからなくて転倒してしまう。という例も見られます。
卒業検定の日がどの様な天候になっても大丈夫なように、普段の教習から「卒業検定を想定した練習」をしておきましょう。
右足を着いて停止しない
停止時に右足を路面に着いてしまうと減点です。
繰り返しますが、急制動は「短く止まれるかコンテスト」をしているわけではありません。
短い距離で止まれたら加点されるわけではありません。
むしろ、不安定な停止をしてしまい、技能検定員・指導員に「危ない不安定な止まり方をした」と悪い印相を与えかねません。
決められた範囲の中で、いかに「長い距離を使って」いかに「弱いブレーキ力」で「安定して止まれるか」を練習しましょう。

なぜ大型二輪も普通二輪も同じ条件なのか
ここでひとつ、単純な疑問があります。
急制動に関しては、大型二輪も、普通二輪と同じ条件なのです。
スラロームのタイムも、一本橋のタイムも、大型二輪は、普通二輪よりも高い基準の技術を要求されています。
しかし、急制動だけは、大型二輪も、普通二輪も、まったく同じ条件で行われます。
それは、なぜでしょうか。
その答えとしては。
大型二輪車は、車両重量が重いので、短い距離で停止するのはむつかしいのです。

パワーがあるから加速はやたらと速いし、でもタイヤの数は普通二輪と変わらないからスリップしやすいし
普通二輪とおなじように停止するのは不可能ですよね。
そのため、急制動に関しては、普通二輪と同じ条件での停止が求められていると考えてください。
やはり大型二輪は運転操作が難しく、一歩間違えると命にかかわる重大事故につながる可能性が高いからです。
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まとめ
急制動は
- 時速40㎞/hで走行
- 制動開始点を通過したら制動を開始
- 決められた停止位置を越えないように停止
しなければいけません。
転倒や、停止位置を越えての停止は検定中止となります。
急制動の条件を満たしていなかった場合(速度が足りなかった。もしくは制動開始が早すぎた)は、減点が発生した上でやり直しが可能ですが、いずれの理由にしても2度目の走行で条件を満たせていなかった場合は検定中止になります。
急制動の目的を忘れない
忘れていけないのは「安全にしっかりと停止すること」です。
短く止まればと良いというわけではないのです。
「じわぁっ」と「しっかり」と止まりましょう。
出来れば一回でクリアしたいものです。
普段の教習でいろいろと試しておきましょう。
必ず卒業した後で役に立ちます。
急制動についての心構えとしては、教習攻略方法について書いた記事を参考にしてください。
↓
急ブレーキでも安全に停止する重要なテクニック オートバイ教習攻略 急制動


